2024.10.2再編集しました
世界には、日本でも定番となったもの、まだ日本ではあまり知られていないもの、日本で誕生したもの、など様々なお菓子が存在します。
今回は、スコーンをテーマに、由来や歴史、作り方などをご紹介します。
スコーンはどこ生まれのお菓子?
スコーンはイギリスのスコットランド地方発祥のパンの一種です。
パンよりもお菓子として認識されていて、アフタヌーンティーには欠かせない存在です。
クリームやジャムをのせて食べるのが定番で、19世紀半ばにオーブンが普及したことで現在の形になったと言われています。
最近では日本でもスコーンの特集が組まれたり、英国展などで話題になるなど、人気も高まっています。
クリームティーとは、紅茶とスコーンのセットのことです。
ホテルなどで人気のアフタヌーンティーに比べると気軽に楽しめるので、イギリスの午後には欠かせないそうです。
クロテッドクリームとは?
スコーンに添えられているクリームはクロテッドクリームといいます。
日本ではあまり馴染みのないクリームですが、こっくりとしていてスコーンとの相性が抜群。
クロテッドクリームは脂肪分が約60%の生乳由来のクリームで、バターと生クリームの間のようなクリーム。
扱っているお店が少ないので、手に入らない場合は手作りもオススメです。
材料1つ!簡単クロテッドクリームのレシピ・作り方
※生クリームだけで作れるレシピです(cotta)
ジャムとクリームどちらが先?
スコーンにつけるジャムとクロテッドクリームの話になると、必ず出てくるのが『クリームが先か、ジャムが先か』というもの。
クロテッドクリームの名産地であるデヴォン州とコンフォール州では、それぞれ順番が違います。
クロテッドクリームを先に乗せるのがデヴォン式
ジャムを先に乗せるのがコンウォール式
どちらが正解かで度々論争が起こるそうですが、ぜひ食べ比べをして、好みの食べ方を見つけてみてください。
スコーンの由来・歴史
スコーンの名前の由来は、
- スコットランドの古い言葉であるゲイル語の『Sgonn』(=ひと口大)という説
- 良質な白いパンという意味のオランダ語schoonbroot説
- ドイツ語のsconbrotを語源としたという説
など、様々な説がありますが、最も有名なのは「運命の石(The stone of Scone)」という神聖な石に関連しているというもの。
この石はスコットランド・バースにあるスコーン城の歴代国王の戴冠式に使われた椅子の土台であり、元々は古代エジプトのツタンカーメン王の玉座の下にあったと言われています。
この神聖な石に由来しているという理由から、スコーンをナイフを使わずに手で割るマナーが生まれたとされています。
手で割ることで、神聖な石に対する敬意を示すと同時に、スコーンの本来の風味や食感を最大限に楽しむことができます。
スコーンの作り方
スコーンの生地は、小さく切ったバターや粉類をパン粉のようになるまで混ぜて作ります。
バターを溶かさないように気をつける必要はありますが、比較的気軽に作れるお菓子です。
お菓子にも朝食にもおすすめですし、何より焼きたてはとっても美味しいです!
材料
- 中力粉 200g(薄力粉・強力粉半分づつでOK)
- ベーキングパウダー 10g
- バター 50g
- 砂糖 10g
- 塩 ひとつまみ
- 卵 1個(約50gくらい)
- 牛乳 50g
手順
- バターを1cm角にカットして、冷蔵庫で冷やしておく
- フードプロセッサーに中力粉・ベーキングパウダー・バター・砂糖・塩を入れて撹拌する
※フードプロセッサーがない場合はボウルに入れ、指を使って全体がパン粉のようになるまで混ぜる - 生地をボウルに移して、卵と牛乳を混ぜたものを入れてゴムベラで切るように混ぜる
- 少し粉っぽさが残るくらいになったら、打ち粉をした台に出し、手のひらを使って伸ばして畳むを3回くらい繰り返す
- ラップで包んで冷蔵庫で30分休ませる
- 打ち粉をした台に出し、厚さ2〜3cmくらいに伸ばして型でくり抜いたら(包丁でカットでもOK)クッキングシートの上に乗せる
- 卵と牛乳を合わせたもの(分量外)か牛乳(分量外)を表面に塗る
- 200℃に予熱したオーブンで15分焼く
作る時のコツ
キレイに膨らみ、腹割れのあるスコーンを作るコツは以下の3つです。
- 生地をこねすぎない
- 材料をしっかりと冷やしておく
- 型抜きした後は側面を触らない
一番大事なのは、生地をこねすぎないこと。
『ちょっと不格好かも…』と思っても、触りすぎない方が美味しいスコーンに仕上がります。
スコーンの腹割れとは、スコーンの側面に見られる割れ目のこと。
狼の口(Wolf’s Mouth)と呼ばれ、この腹割れがはっきりとあるものが美味しいスコーンの証とも言われているそう。
ギザギザに入った割れ目が狼の口に似ていることから、このような名前が付いたのだとか。
アメリカとイギリスのスコーンの違いは?
これまで紹介したのはいわゆるイングリッシュスコーン(イギリス式)と呼ばれるものです。
アメリカンスコーン(アメリカ式)は、スターバックスコーヒーなどで見かける三角形の大きなスコーンで、チョコレートが入っていたり、フレーバーがついていたり、ソースがかかっていたりするのでそのまま食べるのが一般的。
生地はザクッとした食感で、イングリッシュスコーンが紅茶に合わせるのに対して、こちらはコーヒーに合うスコーンです。
☆HMチョコスコーン☆
※4つの材料でパパッと簡単に作れるレシピです(クックパッド)
今回はスコーンについてご紹介しました。
紅茶やクリーム・ジャムとともに、美味しいスコーンを楽しんでください。
機会があったらぜひ手作りスコーンにも挑戦してみてくださいね!