甘いシナモンの香りと、くるくると巻かれた渦巻き模様が特徴の「シナモンロール(Cinnamon roll)」。
日本でもパン屋さんやカフェなどでおなじみですが、実は北欧で古くから親しまれてきたお菓子です。
また、スウェーデンやフィンランド、アメリカなど、国によって形や味わいが異なるのも面白いところ。
今回は、シナモンロールの発祥や歴史、名前の由来、世界各国のシナモンロールの違いや、基本的な作り方などをご紹介します。
シナモンロールとは?どこの国のお菓子?

シナモンロールは、シナモンと砂糖を巻き込んだ、渦巻き状の甘いパンです。
現在のシナモンロールの代表的な原型として知られているのが、スウェーデンの「カネルブッレ(Kanelbulle)」です。
スウェーデンではコーヒーと一緒に楽しむ定番のお菓子で、家庭やカフェなどで親しまれています。
その後、シナモンロールは北欧だけでなくアメリカなどにも広まり、地域ごとにさまざまな形へと発展しました。
シナモンロールの名前の意味と由来
英語の「Cinnamon roll(シナモンロール)」は、生地をくるくると巻いた形からその名前が付いています。
一方、スウェーデンでは「カネルブッレ(Kanelbulle)」と呼ばれています。
「Kanel」はシナモン、「Bulle」は丸いパンや菓子パンを意味する言葉です。
つまり、どちらもシナモンを使ったパンという特徴を、そのまま名前にしたものなのです。
シナモンロールの歴史

シナモンロールの歴史は、スウェーデンの食文化と深く結びついています。
現在のカネルブッレにつながるお菓子が登場したのは、第一次世界大戦後の1920年代頃といわれています。
当時は砂糖やバター、シナモンなどが高価だったため、現在のような甘くて豊かな味わいのお菓子は、誰もが気軽に楽しめるものではありませんでした。
その後、材料が手に入りやすくなった1950年代頃から、カネルブッレはスウェーデンの家庭でも広く作られるようになります。
こうして、コーヒーと一緒に楽しむ定番のお菓子として親しまれるようになりました。
世界のシナモンロールの違い

シナモンロールは、国によって名前や形、トッピングなどが異なります。
ここでは、代表的な4か国のシナモンロールをご紹介します。
スウェーデンのカネルブッレ

スウェーデンの「カネルブッレ(Kanelbulle)」は、生地にカルダモンを加え、表面に粒状のパールシュガーをトッピングするのが定番です。
渦巻き状のものだけでなく、生地をねじって結んだ形のものもあります。
フィンランドのコルヴァプースティ

フィンランドの「コルヴァプースティ(Korvapuusti)」は、「平手打ちされた耳」というユニークな意味を持つシナモンロールです。
耳のような独特の形が特徴で、カルダモンや粒状の砂糖もよく使われます。
デンマークのカネルスネイル
デンマークの「カネルスネイル(Kanelsnegl)」は、「シナモンのカタツムリ」という意味。
カタツムリの殻のような渦巻き型で、デニッシュ生地を使ったものや、アイシングをかけたものもあります。
アメリカのシナモンロール

アメリカでは、大きくてボリュームのあるシナモンロールが人気です。
甘いアイシングやクリームチーズフロスティングをたっぷりかけたものが多く、専門店「シナボン(Cinnabon)」もこのスタイルで知られています。
スウェーデンのフィーカとシナモンロールの日

スウェーデンには、コーヒーや紅茶とお菓子を楽しみながらひと休みする「フィーカ(Fika)」という習慣があります。
家族や友人、職場の同僚などとの会話を楽しむ時間でもあり、カネルブッレはその定番のお菓子です。
また、スウェーデンでは毎年10月4日が「シナモンロールの日」に制定されています。
1999年に始まった記念日で、家庭で受け継がれてきたお菓子作りの文化を祝う日として親しまれています。
シナモンロールの作り方

シナモンロールの基本的な材料は、小麦粉、酵母、牛乳、バター、砂糖、シナモンなどです。
まず、小麦粉や酵母、牛乳などで作った生地をこね、発酵させます。
生地を薄く伸ばしたら、バターを塗り、シナモンと砂糖を混ぜた「シナモンシュガー」を広げます。
端からくるくると巻き、食べやすい大きさに切り分けたら、再び発酵させてオーブンで焼き上げます。
焼き上がったシナモンロールには、パールシュガーをトッピングしたり、アイシングをかけたりと、好みに合わせて仕上げます。
きれいな渦巻き模様にするには、生地を均一な厚さに伸ばし、巻くときに形を整えることがポイントです。
まとめ
シナモンロールは、スウェーデンのカネルブッレを代表とする、世界中で親しまれている甘いパンです。
北欧ではカルダモンやパールシュガーを使ったもの、アメリカでは甘いフロスティングをたっぷりかけたものなど、国によってさまざまな違いがあります。
また、スウェーデンのフィーカやシナモンロールの日など、暮らしに根付いた食文化も魅力のひとつです。
ぜひ、国ごとのシナモンロールを食べ比べて、お気に入りの味を見つけてみてください。


