2024.10.8再編集しました
世界には、日本でも定番となったもの、まだ日本ではあまり知られていないもの、日本で誕生したもの、など様々なお菓子が存在します。
今回は、シフォンケーキをテーマに、由来や歴史、作り方などをご紹介します。
シフォンケーキはどこ生まれのケーキ?
軽くてふんわりとした食感が人気のシフォンケーキはスポンジケーキの一種で、卵白を泡立てたメレンゲを使うのが特徴です。
このメレンゲがシフォンケーキの軽さとふんわりとした食感を生み出しています。
シフォンケーキはアメリカ生まれのケーキで、1980年代に日本にも伝わったと言われています。
“シフォン”はフランス語で”シルク”を意味します。
ふわっとした食感やシフォンのような軽さ・生地のきめの細かさなどの特徴から、“シフォンケーキ”と名付けられました。
真ん中に穴があるのはなぜ?
専用のシフォン型は中央に筒状の穴があり、これによって熱を均等に行き渡らせ生焼けを防ぐことができます。
シフォンケーキは焼き上がった後は型ごと逆さまにして冷ましますが、逆さにして冷ますことで生地がしぼむのを抑え、ふんわりとした食感とキレイな形を保つことができます。
シフォンケーキの由来・歴史
シフォンケーキは泡立てた卵白で作られるエンゼルフードケーキを元に、1927年アメリカ・ロサンゼルスの料理愛好家であるハリー・ベーカーが考案しました。
エンゼルフードケーキは卵黄や油を使わずに、卵白・小麦粉・砂糖のみで作る、アメリカ生まれのケーキ。
シフォンケーキの型を使い、ふわふわもっちりとした食感が特徴。
セレブや有名人の間で大人気になりましたが、そのレシピは誰にも明かされること無く、20年間謎に包まれていました。
1947年に、このレシピは食品会社大手のゼネラル・ミルズ社に売却され、材料に植物油を使用することが明らかに。
シフォンケーキのレシピは雑誌でも紹介され、1940〜1950年代のアメリカでのシフォンケーキブームにつながったそうです。
シフォンケーキの作り方
シフォンケーキは、卵黄・砂糖・サラダ油・小麦粉を混ぜた生地としっかりと泡立てたメレンゲを混ぜ合わせて、専用の型で焼き上げます。
他のケーキと違い、バターより軽いサラダ油を使用することで軽い食感になり、焼き上がったら、潰れないように冷めるまで型ごと逆さにしておきます。
メレンゲを作るのに時間がかかりますが、材料や工程はあまり多くないので、慣れれば比較的簡単に作ることができます。
材料
- 卵 3個
- 砂糖 70g※卵黄用20g、卵白用50gにわけておく
- 牛乳 50cc
- サラダ油 大さじ2
- 薄力粉 70g
手順
- 卵黄と卵白に分けて、卵白は使うまで冷蔵庫で冷やしておく
ボウルに卵黄と砂糖を入れ白っぽくなるまで混ぜる - サラダ油と牛乳を加えて白っぽくなるまで混ぜる
- 薄力粉(ふるう)を加えてよく混ぜて、全体をなじませる
- 別のボウル(大きめがおすすめ)に卵白を入れ、3回に分けて砂糖を入れてツノが立つメレンゲを作る
[砂糖を入れるタイミング]
1・ハンドミキサーで卵白をほぐした時
2・卵白が2倍くらいになった時
3・軽くツノが立った時 - メレンゲの1/3を卵黄生地のボウルに入れしっかりと混ぜる
更にメレンゲの1/3を加え、底から持ち上げるように混ぜてなじませる - メレンゲのボウルに⑤をすべて入れ、全体が馴染むように混ぜる
- 型に流し入れ、竹串をぐるぐるとまわして平らにならしたら、170℃に予熱したオーブンで30分焼く
(10分経った頃、表面に6箇所切れ目を入れるときれいに膨らむ) - 焼き上がったら安定したコップなどの上に、逆さまに置いて冷ます
作るときのコツ
- 卵黄の生地は、泡だて器を持ち上げた時に生地が伸びるくらいまで混ぜる
- メレンゲを混ぜ込む時、1回目はしっかりと混ぜる
- 中までしっかり冷めるまで逆さにしておく
シフォンケーキを作る時の失敗としてよくあるのが、生地が膨らまないというもの。
メレンゲの泡立て不足や、生地の混ぜすぎが原因のことが多いです。
しっかり角が立つまで泡立てたメレンゲは、1回目に混ぜ込むときはしっかり混ぜることで、卵黄の生地としっかりと馴染みます。
卵黄の生地も、持ち上げた時に伸びるくらい、混ぜる⇒持ち上げるを繰り返すのがオススメです!
どうやって型から外したら良いの?
シフォンケーキを焼く際、型には油分を塗らずに焼き上げるため、型からスッと抜くことはできません。
型から外す時は専用のシフォンケーキナイフがあると便利。
私は下村企販 ケーキナイフ シフォンケーキナイフを使用しています。
完全に冷めた後、型の半分くらいの高さまで生地を押し込んでからひっくり返し、外側の型を持ち上げて外すやり方でもキレイにはがすことができます。
※しっかりと冷めていれば押しても元に戻ります
オススメアレンジ
卵が3個に砂糖が70g、牛乳50cc、サラダ油大さじ2、薄力粉70gが一番気に入っているシフォンケーキの分量です。
バナナをプラスしてバナナシフォンケーキにしたり、ココアを入れてココアシフォンケーキ、紅茶や抹茶を入れるなど、色々応用できます。
ちなみに、ホットケーキミックスでもシフォンケーキを作れるようです。
シフォンケーキの日持ちは?
シフォンケーキの日持ちの目安は冷蔵で4〜5日、冷凍で最長1ヶ月ほど保存することができます。
冷凍する際は、カットしたシフォンケーキをラップで包み、密封できる袋に入れて保存します。
冷蔵庫でゆっくりと解凍すると、風味やふわふわ食感を保つことができます。
クリームを塗ると傷みやすくなるので、クリームは食べる時に添えるのがオススメです。
今回はシフォンケーキについてご紹介しました。
バターではなくサラダ油を使い、材料も少なくシンプルなシフォンケーキ。
メレンゲに慣れてしまえば手軽に作れるケーキなので、ぜひ作ってみてください!