2024.10.15再編集しました
世界には、日本でも定番となったもの、まだ日本ではあまり知られていないもの、日本で誕生したもの、など様々なお菓子が存在します。
今回は、アップルパイをテーマに、由来や歴史、作り方などをご紹介します。
アップルパイはどこ生まれのお菓子?
サクサクの食感と、シナモンの効いたリンゴのフィリングが美味しいアップルパイ。
『As American as apple pie(アップルパイのようにアメリカ的)』という言葉があるくらい、アップルパイと言えばアメリカのイメージですが、もともとはイギリスで作られていたとも言われています。
日本人がアップルパイと聞いて思い浮かべるパイ生地に包まれたアップルパイはアメリカが発祥。
アメリカでは家庭の味の代表格として親しまれています。
アップルパイの種類
日本でもおなじみのアップルパイですが、世界には様々なアップルパイが存在します。
- フランス
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リンゴとタルト生地を上下逆さまに焼くタルトタタン
- オーストリア
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薄い生地でリンゴを巻き込んだアプフェルシュトゥルーデル
- オランダ
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クランブルのようなそぼろ状の生地を使うアップルパイ
- スウェーデン
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パイ生地ではなくパン粉を使うアップルパイ
- イギリス
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底に生地を敷かずにりんごの上にのみ生地をかぶせるアップルパイ
アップルパイの由来・歴史
アメリカのアップルパイより古くからあるイギリスのアップルパイの歴史。
イギリスの料理本にアップルパイの原型が登場したのは14世紀後半のこと。
リンゴやスパイスの他に、洋梨やレーズン・イチジクが使われたタルトに近いもので、砂糖は使われていなかったとか。
(砂糖がレシピに登場するようになるのは16世紀以降と言われています)
一方、アメリカでアップルパイが登場したのは17世紀。
移民によってリンゴの栽培が始まり、アップルバターを生地で包み焼いたものがアップルパイの始まりと言われています。
リンゴを、無濾過のリンゴジュースと煮詰めて作ったペースト。
バターのようにコクはあるがバターは不使用。
レシピになったのは18世紀以降で、現在はカットした生のリンゴにシナモンを加えて煮たものを生地にたっぷり詰めて焼くのが定番のスタイルです。
ちなみに、発祥と言われるイギリスのリンゴの種類は、なんと2000種類以上とも言われています。
クッキングアップルと呼ばれる料理用のものやデザートアップルという生で食べるものの2つのグループに分かれるそうです。
アップルパイの作り方
アップルパイは、冷凍パイシートを使えば簡単に作れます。
りんごは薄めのいちょう切りにすることが多く、シナモンの香りを効かせることでリンゴの甘みを引き立ててくれます。
材料
- 冷凍パイシート 1袋
- 卵黄 1個分
- 水 少々
- りんご 3個
- 砂糖 70g
- バター 20g
- レモン汁 大さじ1
- シナモンパウダー お好みで
手順
- スライスしたりんご(8等分してから5mm程度にスライス)と、砂糖、レモン汁を鍋に入れ、水気がなくなるまで煮込む
- バターとシナモンを加えて混ぜ、冷ましておく。
- 冷凍パイシートを解凍して、型より一回り大きくなるように伸ばす
※型に敷いて、はみ出た部分は麺棒を転がしてカットする
※長方形のパイシートの場合は、1cmほど重ねて合わせ、重ねた部分に卵を塗る - ピケ(フォークで穴を開ける)をして、そのまま30分ほど冷蔵庫で休ませる
- 生地の上にクッキングペーパーを敷きタルトストーンを並べて、200℃に予熱したオーブンで15分焼いて、タルトストーンを取り除いて更に10分空焼きする
- 生地に煮たりんごを敷き詰める
- 帯状にカットしたパイ生地をあみあみになるように並べ、卵液(卵黄+水)をのりにして、外側にもぐるっとパイ生地を並べる
- パイ全体に卵液を塗って、200℃に予熱したオーブンで20分焼いて出来上がり
作るときのコツ
レシピ⑤で紹介したように、パイ生地だけを先に焼く空焼きを行うことで、フィリングを入れてもサクサクの仕上がりになります。
リンゴを煮る際にしっかりと水分を飛ばしておくものポイントです。
パイシートの手作りにもチャレンジ
お菓子作りにハマると、パイ生地も市販のものではなく粉から手作りしてみたいと思ったりします。
パイ生地は強力粉・薄力粉・バターがあれば手作りすることが可能。
パイ生地を作る時に注意しなければならないのは、室温です。
夏の暑い時期だとバターが溶けてキレイな層ができないので、手作りするなら涼しい時期がおすすめです。
おしゃれなアップルパイの包み方
アップルパイと聞いてパッと浮かぶのは網目状に飾られたアップルパイですが、他にも色々な包み方があります。
四角く長方形に包んだアップルパイ。
丸い形より無駄がなく、簡単に作ることができます。
生地を三角に折りたたむ形で包んだアップルパイ。
見た目も可愛く、食べやすい形になっています。
包まずにリンゴが見える形のアップルパイ。
正方形を三角に折り、切れ目を入れ対角線上に折り込むことでおしゃれな形に仕上がります。
薄切りしたりんごをバラに見立てたアップルパイ。
見た目が華やかなのでプレゼントにおすすめです。
細長くスティック状に包んだアップルパイ。
小さい子も食べやすい形です。
上の部分を覆ったアップルパイ。
海外で食べるような素朴な雰囲気があります。
りんごの形のオープンパイ。
型抜きで葉っぱを付けるとよりリアルで可愛いパイになります。
薄く切ったりんごを少しずつずらしながら並べたタルトのようなパイ。
使うりんごは色の濃い紅玉がオススメです。
アップルパイに慣れてきたら挑戦したいパイ生地を使ったパイアート。
三つ編みにした生地で縁を飾ったり、型抜きした生地を並べたりすると写真映えするパイに仕上がります。
今回はアップルパイについてご紹介しました。
日本でも愛されるお菓子であるアップルパイ。
りんごの品種を変えてみたり、カスタードを入れてみたり、包み方を工夫したり、ぜひ自分好みのアップルパイを見つけてみてください!