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ha-na
1987年3月生まれ。
船橋市在住、食べるの大好きな主婦です。
お菓子作りと写真、絵を描くことが趣味です。
ブリティッシュ・ベイクオフ シーズン5【9週目:パティスリー】

ブリティッシュ・ベイクオフ シーズン5【9週目:パティスリー】

腕利きのアマチュアベイカーたちが、ベイキングの腕を競うイギリスの人気番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』。

今回はシーズン5の第9週、【パティスリー】がテーマの回をご紹介します。

今回のエピソードでは、バクラバシヒトトルテ、そしてアントルメという3つのチャレンジに挑みました。

この記事はネタバレを含みます

目次

番組の流れ

各エピソードは3つのチャレンジから構成されています。

  1. オリジナルチャレンジ:参加者が事前に準備した自分のレシピで作るチャレンジ
  2. テクニカルチャレンジ:審査員が用意した最小限の指示だけで全員が同じレシピに挑むチャレンジ
  3. マスターピースチャレンジ:技術と創造性の集大成となる複雑なお菓子作りのチャレンジ

3つのチャレンジの後、その週最も優秀だったスターベイカー脱落者が発表されます。

それでは、実際の様子を見ていきましょう!

審査員・司会者

メアリー・ベリー

審査員
メアリー・ベリー

ポール・ハリウッド

審査員
ポール・ハリウッド

スー

司会
スー・パーキンス

メル

司会
メル・ギェドロイツ

ベイカー達

ルイ

ルイ
(デザイナー・養蜂)

リチャード

リチャード
(建設業、2人の娘がいる)

ナンシー

ナンシー
(5人の子どもと8人の孫がいる)

チェトナ

チェトナ
(4歳と6歳のママ)

オリジナルチャレンジ:バクラバ

バクラバ

第9週目の最初のチャレンジは、バクラバ

フィロ生地、刻んだナッツ、蜂蜜で作る中東発祥の甘い焼き菓子です。

「バクラバの条件は上質のフィロ生地と極上のシロップ、そしてフィリングだ。1つでも欠ければ失敗だね。」とポール。

メアリーも「フィロ生地は極めて難しい。重要なのは紙のような薄い生地を重ねバターを挟むこと。パティスリーの最高峰よ。プロでも作るのに苦労する。」と課題の難しさを説明しました。

  • ナンシー
    朝食風のバグラバ、コーヒーとチョコのバクラバ
  • ルイ
    ハルヴァ風バクラバ・ロール、インドのバラ形バクラバ
  • リチャード
    ローズとピスタチオのバグラバ、クルミとアーモンドのバクラバ
  • チェトナ
    チョコレートオレンジのバグラバ、マサラチャイ風バクラバ

チェトナは「フィロなんて普通は作らない」、ルイも「大抵のレシピ本には市販品を使えと書いてある」と話し、いかに難しい生地であるかが伺えます。

このチャレンジではフィロ生地の層や食感に注目して審査されました。

フィロ生地の材料は水、小麦粉、酢、少量の油。

それを調理台が透けるくらいに薄くするのがポイントです。

難易度の高いフィロ生地作りをするベイカー達の中で、チェトナだけが生地にココアを加えました。

ルイは星型にくり抜いた生地を重ね、花びらのようにすると審査員に説明します。

ナンシーは伝統に逆らい「ミューズリーを作る。バグラバに合うと思うわ」と話し、リチャードは「ショウガの砂糖漬けとナッツ、ピスタチオとローズのバクラバにはクルミとアーモンド、オレンジシロップが入る」などベイカーそれぞれが工夫をこらします。

しかし、ポールは「味付けが多種多様だ。でもバクラバは厄介だよ。何しろフィロ生地だからね。チェトナのココアは生地や焼き具合に影響する。リチャードは王道だが蛇腹状にするのが難しい。ナンシーのミューズリーは疑問だよ。ルイの花形はバクラバと言えるかな。」とメアリーに話しました。

このチャレンジで評価が高かったのが、ナンシーリチャード

「切った時の音がいいわ。バグラバの理想的な質感よ。」(ナンシー)
「大成功ね、層も見事だわ」(リチャード)

一方、評価が良くなかったのはルイチェトナです。

ルイは「味は見事だが、生地が失敗だ」、チェトナは「味は見事だが、層が欠けてる」と、それぞれ生地について指摘されました。

オリジナルチャレンジ後のベイカーの感想は、

チェトナ「ここまで残れて誇らしいわ。まだ去りたくない。」
ナンシー「きれいなものが好きなの。でも、ただのロールパンを並べたような気分だった。そういう意味ではあまり美しくなかったし、バクラバは好きじゃない。」
ルイ「予想通り厳しい評価だったよ。でも全力を尽くしたし美しいものを作れたからそれは良かったと思う。」
リチャード「今でも満足してるけど、まだ去りたくない。でも自分の腕に自信がついた気がするよ。ベイキングが得意なんだとね。」

テクニカルチャレンジ:シヒトトルテ

ポールのシヒトトルテ
https://www.bbc.co.uk/より

次に行われたテクニカルチャレンジの課題は、ドイツの焼き菓子・シヒトトルテでした。

シヒトトルテはドイツの多層ケーキで、今回のチャレンジで指定された層の数は20層

そしてオーブンではなく、グリルで焼き上げます。

ポールは「手順は、まず一般的な生地を作ること。次に型の中に生地を薄く広げてグリルで焼く。そして濃淡の層を交互に重ねていくんだ。今回は集中力が試される。20層を焼くのに1時間かかるからね。均一性が鍵になる。」とメアリーに説明しました。

生地作りに取り掛かるベイカー達。

しかし緩い生地と、1層の量の少なさに困惑します。

ナンシー「1層50g、少ないのね」
リチャード「変だよね。」
ルイ「随分少ないよ。パンケーキみたいだ。」

レシピには温度も時間も記されていません。

ナンシー「高温に設定した。焼色をつけるためよ。」
ルイ「時間は計らないよ。自分の目で見て判断する。」
チェトナ「何度に設定すればいいのかしら」

そして、淡い生地と濃い生地を交互にするため、それぞれの焼き時間を変える必要があります。

リチャード「相当時間がかかるよ。これじゃ間に合わない。」
チェトナ「1層を焼くのに5分かかったから、2層目は7分にする。1層目より濃い焼き色がつくはず。」
ルイ「これで3層目。何層目かメモしてるんだ。全部で20層あるから書かないとわからなくなる。」
チェトナ「時間がかかりすぎる。温度を上げるべき?」

生地の準備をする間にグレーズの準備も進めます。

順調に進めるルイ、一方ナンシーチェトナは層の数に苦しみます。

ナンシー「何層できるかは生地の量しだいね。あと4層だけど足りない。20層は無理かも。」
ルイ「20層目。入れよう、これで最後だ」
ナンシー「18層でやめてグレーズで仕上げをするわ」
チェトナ「あと17分だけど6層残ってる。時間がない」

リチャードも無事に20層を作り終えました。

ケーキにグレーズアイシングを施して、準決勝のテクニカルチャレンジは終了しました。

評価と順位

今回求められるのは、20の層と光沢のあるグレーズアイシングです。

ポールはそれぞれのケーキをカットし、層の数を確認をしました。

順位

4位:チェトナ(一方に傾いてるし17層しかなかった)
3位:ナンシー
(層が足りず全体の高さが低かった)
2位:リチャード
(惜しかったわね。でも20層そろってた)
1位:ルイ(見事だ。20層あり均一でデコレーションもいい。申し分ない)

20層作り上げたルイリチャードは上位、層が足りなかったナンシーチェトナは下位となりました。

テクニカルチャレンジ終了後、「テントの中は予測不能だよ。未知のケーキで1位とはね」とルイ

2位だったリチャードは「きつかったね。2位で十分だよ。もう二度と作らない」。

最下位だったチェトナは「心配だわ。午前中は不調だったしテクニカルは4位だった。今夜は眠れないわ。」と話しました。

マスターピースチャレンジ:アントルメ

アントルメ

準決勝、最後に行われるマスターピースチャレンジの課題はアントルメ

好調の男性陣と挽回を目指す女性陣。

このチャレンジ終了後に決勝進出者が決まります。

メアリーは「最高級のパティスリーよ。どれだけの技術が見られるか楽しみね。一つ一つが芸術品であること。洗練された仕上がりを求める。これまでのどの課題よりもね。」、ポールは「精巧かつ優雅で美しく小さなケーキを期待してるよ。プロでも苦労する。テントの4人はなおさらだ。」とベイカー達に期待を寄せました。

今回のチャレンジではさまざまな技術を駆使し、多様な食感味の層を作り出します。

  • リチャード
    ヘーゼルナッツモカ、ピンクグレープフルーツ
  • ナンシー
    ライムとパッションフルーツ、ラズベリーのノネット
  • ルイ
    チョコレートムースとチェリー、ザクロ・いちじく・ピスタチオ
  • チェトナ
    チョコレートオレンジ、カプチーノ

ルイはメアリーからの「どのあたりが難しい?」という質問に対し、「ゼリーですね。型から取り出してケーキにのせないといけない。ムースも厄介です。テント内は暑いので。」と話しました。

ナンシーもゼリーを組み合わせます。

バーベナゼリーにはラズベリーを飾り、ライムのムースはホワイトチョコがけにするという計画にポールは「ちょっと残念だ。チョコレート、緑色、黄色と鮮やかな層なのにホワイトチョコで覆う?」と疑問をぶつけます。

リチャードは、水玉模様のスポンジを作り「グレープフルーツ味のアントルメを作る。これをムースに巻きます。」と説明。

ここでもポールは「グレープフルーツ?爽やかだろうが、風味が消えやすい」と指摘します。

リチャードは「知ってます。なので味をかなり濃くする。もう1つのほうと対比したいんです。ヘーゼルナッツラテ味とね。」と話しました。

チェトナは「底がヘーゼルナッツのダックワーズ、次がフィアンティーヌ入りのプラリネチョコ、ミルクチョコクリーム、アーモンドスポンジ、それからオレンジカスタード…」と計画を説明しました。

複数の技術が試されるため、ベイカーにとっては時間との闘いでもあります。

チェトナ「やることが多すぎる。でも分かってたことよ。」
ルイ「2種類のアントルメを同時に進めてる。1つをやる間、別のを冷やすとかね。両方のことを考えてる。」

ベイカー達は、冷やし固める層を先に作っていきます。

リチャード「グレープフルーツ汁をたくさん入れたからかなり緩くなった。固まるけどスポンジに影響するかも。」
ナンシー「ムースは固まると頑丈だから切っても崩れない。冷凍庫に入れるわ。」

次々に生地を焼いていき、残り2時間、ルイは最上層を進めます。

一方、唯一2種類のグレーズを作るナンシー

ナンシー「ホワイトチョコのグレーズよ。ホワイトチョコレート、練乳、ゼラチン、砂糖水と水あめ。濃厚なグレーズになる。冷ます時間があるか心配。温かいと流れてしまう」

「ムースが固まるか心配だった」と話しながら無事に、型からケーキを出すルイ

一方チェトナは「まだ固まっていない」とケーキを冷凍庫に戻します。

終了時間が迫る中、ベイカー達は仕上げにかかります。

ナンシー「チョコが流れていく。なんてこと。困ったわ。」

5時間に及ぶ、準決勝のマスターピースチャレンジが終了しました。

マスターピースで評価が高かったのは、リチャードルイ

  • リチャードのヘーゼルナッツモカ、ピンクグレープフルーツ
    「おいしいよ。チョコもナッツも絶妙だ。とてもよくできてる。」(ポール)
    「統一性は完璧よ。まさにプロ並みの作品ね。」(メアリー)
  • ルイのチョコレートムースとチェリー、ザクロ・いちじく・ピスタチオ
    「これは実に圧巻だわ。グレーズも完璧だし、お見事よ。」(メアリー)
    「チョコとチェリーの酸味の相性が抜群だ。極上のアントルメだよ。」(ポール)

一方、厳しい評価を受けたのはナンシーチェトナ

ナンシーのアントルメは、食感や味は良かったものの、「両方とも、君にしては見た目がさえなかった」と指摘されました。

チェトナは、チョコレートとオレンジのアントルメの味について指摘され、メアリーから「味はあなたの強みなのに」と言われました。

テクニカル・マスターピース共に男性陣が高評価となりました。

結果発表

スターベイカー
リチャード

全体を通して好調だったリチャードが、5回目のスターベイカーに選ばれました。

「驚いたよ。残ることだけを考えてた。優勝も夢じゃないね。」と決勝に向けての意気込みも語りました。

正直、今回はルイがスターベイカーになると思っていました。

テクニカルは1位ですし、マスターピースの審査員の反応もかなり良かったと思います。

ですが、おそらくオリジナルのバクラバでリチャードは成功しルイは評価が良くなかったことが影響したのだと思います。

脱落者
チェトナ

残念ながらチェトナが脱落となりました。

「多くの宝物を得たわ。素晴らしい思い出に友人。たくさんの知識も。最高の経験だった。」とチャレンジを振り返りました。

3つのチャレンジ終了後、審査員たちの中で脱落候補はナンシーチェトナでした。

テクニカルとマスターピースはふたりとも近い評価だったと思います。

ですが、こちらもオリジナルのバクラバで評価がわかれました。

ナンシーは味と食感で高評価だったので、勝ち残ることができたのだと思います。

ナンシーは終了後に「この私が決勝進出よ。めったに泣かないのに、涙が止まらない。夢にも思わなかった。」と話し、ルイも「家族がどんなに喜んでくれるか。決勝なんてね。」と涙を浮かべていました。

今回はブリティッシュ・ベイクオフ シーズン5の第9週をご紹介しました。

次回は、『ブリティッシュベイクオフ マスタークラス』から今回のチャレンジで登場したお菓子の作り方を紹介します。

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