腕利きのアマチュアベイカーたちが、ベイキングの腕を競うイギリスの人気番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』。
今回はシーズン1の第3週、【パン】がテーマの回をご紹介します。
今回のエピソードでは、
- オリジナルブレッド
- コブローフ
- バスケットいっぱいのパン
という3つのチャレンジに挑みました。
番組の流れ
各エピソードは3つのチャレンジから構成されています。
- オリジナルチャレンジ:参加者が事前に準備した自分のレシピで作るチャレンジ
- テクニカルチャレンジ:審査員が用意した最小限の指示だけで全員が同じレシピに挑むチャレンジ
- マスターピースチャレンジ:技術と創造性の集大成となる複雑なお菓子作りのチャレンジ
3つのチャレンジの後、その週の脱落者が発表されます。
それでは、実際の様子を見ていきましょう!
審査員・司会者

審査員
メアリー・ベリー

審査員
ポール・ハリウッド

司会
スー・パーキンス

司会
メル・ギェドロイツ
シーズン1のベイカー達

デイビッド
(起業家)

エド
(銀行の債権回収担当)

ジャス
(アシスタントクレジット管理)

ジョナサン
(リサーチアナリスト)

ミランダ
(2児のママ/主婦)

ルース
(3児のママ/主婦)

チャレンジ①【オリジナルブレッド】

第3週の会場は、英国最古の小麦の産地であるケント州サンドイッチ近郊のセア風車。
3週目最初のチャレンジは、オリジナルブレッドです。
審査するのは、料理作家のメアリ・ベリーと一流ベイカーのポール・ハリウッド。

3時間半で創造性を生かしたオリジナルパンを作り、審査員をうならせます。
パン作り25年のポールは「パン種は生きているから扱いが難しい」「極上のパンにはたさな技が必要なんだ」とパン作りの極意を話しました。
作品と評価

ジャスが作ったのは、ドライトマトとローズマリーのフォカッチャ。
「美味しいフォカッチャは内相が不均一なんだ」とポールが説明しましたが、ジャスのフォカッチャは気泡が少なく、水分が足りず生地が硬いと指摘されました。

ルースが作ったのは、メープルとピーカンのパン。
皮が均一に焼けていて色が良く、ナッツの大きさも良いと全体的に高評価でした。

ジョナサンが作ったのは、アンチョビ・パプリカ・オレガノ入りのパン。
よく膨らんでいるものの、断面は目が詰まって少し重いと言われました。
ポールは「塩を控えすぎた」と指摘し、メアリーも「塩味が足りない」と言われてしまいました。

ミランダが作ったのは、くるみとアプリコットのパン。
「私が大好きなパンが評価されることを祈る」と話していましたが、ポールからは「少し水分が多い、もう少し塩を入れるべきだ」と指摘されました。
メルは気に入ったようで「私は美味しいと思うわ」と伝えていました。

デイビッドが作ったのは唐辛子パン。
途中オーブンが付かないというアクシデントに巻き込まれましたが、無事に完成させることが出来ました。
ポールから「見た目は最高だ」と褒められましたが、「大きな亀裂は発酵が足りない証拠だ」とも言われました。

エドが作ったのは、クミンとフェンネル入りオリーブパン。
パン種の段階でポールに「今日一番だ」と褒められていたエド。
焼き上がったパンは、ポールから「焼き加減もいいし弾力もある」、メアリーからは「気泡の入り方が一番いい」と褒められ、「技が光る仕上がりだ」と絶賛されました。
オリジナルチャレンジでは、ルース・エドの2人が高評価。
一方、ジャス・ジョナサン・ミランダ・デイビッドはそれぞれ塩分や水分などを指摘される結果となりました。
チャレンジ②【コブローフ】
次に行われたテクニカルチャレンジの課題は、英国の伝統的なパン・コブローフ。
今回はポールのレシピで作ります。
レシピは与えられますが、分量・手順が簡略化されており、ベイカーそれぞれが自分の技量で仕上げなければなりません。

ポールが与えた唯一の指示は「種は手でこねる」ということ。
その他の色や食感、塩分にも気を配る必要があり、発酵も含め総合的なセンスが必要だとポールは話しました。
こね方だけではなく成形も難関です。
伝統の形状にするには一次発酵後に再びこね、きれいな球状にし布で覆い発酵させます。

焼き始めるタイミングはベイカーの判断に委ねられます。
焼き上がり後は底を叩いて音を確認。
ジョナサンは「もう少し膨らむと良かった」と少し不安が残る結果となりました。
順位

審査では断面から焼き加減や発酵の具合を判断していました。
発酵不足のものや下側が密になっているものは低い評価となりました。
| 順位 | ベイカー |
|---|---|
| 1位 | エド |
| 2位 | ルース |
| 3位 | ミランダ |
| 4位 | デイビッド |
| 5位 | ジャス |
| 6位 | ジョナサン |
1位のエドに対してポールは「素晴らしい出来栄えだ」「いつでも雇い入れるよ」と言葉を送りました。
終了後、エドは「今日はラッキーデーだ。ゾーンに入った感じでうまくいってて実力なのか運なのかわからない。」と話し、ルースは「普段はミキサー派だし、パン作りの経験も浅いから嬉しいけど驚いてる」と話しました。
一方、デイビッドは「最下位じゃなかったけど4位だから、次は必死で頑張るしかない」と話し、ジャスとジョナサンは厳しい状況に立たされました。
チャレンジ③【バスケットいっぱいのパン】

最後に行われるマスターピースチャレンジの課題は、バスケットいっぱいのパン。
甘いパンとセイボリーパンをそれぞれ12個ずつ(種類は各3個まで)作ります。
家庭では行わない難しい課題を6時間半かけて完成させ、見た目や味、独創性も審査されます。
作品と評価

まずはミランダの作品から。
スパイスを入れたチョコとオレンジのバンズや、アイシングバンズを作り、ポールから「いいね、気に入った」と太鼓判を押されました

次はジョナサンの作品。
途中ベタつくパン種と格闘していたところ、ポールがオイルを取り出し実際にこねて教えるという、珍しいシーンもありました。
スティルトンとクルミ、ブレイバーン種のリンゴを使ったパンについては、メアリーから「クルミとスティルトンは効いているけどリンゴは感じられない」と言われました。
しかし、レモン蜂蜜バンズは「レモンの味が弱いが、食感はとても良い」といい評価でした。
チェルシーバンズについては焼きすぎてパサパサしていると指摘されました。

次はエドの作品。
ロケットとモッツァレラ・トマトとチョリソーのパンについて、メアリーから「おいしい」と高い評価を得ました。
ポールからは「君のパンは絶品だ」と褒められました。

次はルースの作品。
クランベリーベーグルは、生地に穴を開け指でくるくる回しながら形を整えていました。
オレンジとチョコ入りのパネトーネはポールもメアリーも「いい出来」と高評価でした。

次はジャスの作品。
マンゴーとスルタナのパンは「マンゴーがシナモンに負けてる」、マースバーのパンは「失敗だ」と厳しい評価に。
一方フルーツ味のパンは「まあまあね」という評価。
でも強みである斬新なアイデアを活かし、多彩で楽しいとも言われました。

最後はデイビッドの作品。
6つのパン種で生き残りを図ったデイビッド。
発酵に気をつけたと話すデイビッドでしたが、レッドベリーとアーモンドのパンは発酵不足を指摘されてしまいました。
しかし、脱落者を決める話し合いの中でポールは「今日は1位にしてもいい」、メアリーも「プロ顔負けだった」とデイビッドの作品を高く評価しました。
結果発表
シーズン1ではスターベイカーの発表はなく、今週から脱落者は1人選ばれました。
もしスターベイカーの発表があったら、この週はエドが選ばれていたと感じるくらいエドが強かったです。
脱落者

残念ながらジョナサンが脱落となりました。
テクニカルで最下位、マスターピースではレモン蜂蜜バンズは上出来だったものの、他のパンで合格ラインを超えることが出来ませんでした。
ジャスも脱落候補でしたが、強みである独自性で脱落を逃れました。
発表の際にジャスは脱落するのは自分だろうと確信していたようで、終了後「まだピンと来てない。残されたことを実感するまで少し時間がかかる。」と話していました。
今回はブリティッシュ・ベイクオフ シーズン1の第3週をご紹介しました。
次回は、シーズン1の第4週・プディングの回を紹介します。


