ブリティッシュ・ベイクオフを見て初めて知った「コーニッシュパスティ」という料理。
日本ではあまり見かけない料理ですが、どんな食べ物なのか気になったので調べてみました。
今回はコーニッシュパスティがどんな食べ物なのか、作り方、海外の似た料理などについてもご紹介します。
コーニッシュパスティって何?

コーニッシュパスティ(Cornish pasty)は、イギリスの伝統的な焼きパイの一種です。
半月型の見た目と、縁を編み込んだクリンプと呼ばれる閉じ方が特徴で、手で持って食べやすい形になっています。
見た目はシンプルですが、中に具材がしっかり詰まっていて、これ1つで満足できるボリューム感のある料理です。
パスティ=パイなの?

パスティーとはパイのことで、コーニッシュパスティは“savoury pie(塩味のパイ)”の一種に分類されます。
しかし、コーニッシュパスティに使う生地はショートクラストペイストリーという生地で、日本で言うパイ生地とは違います。
ショートクラストペイストリーはホロッとした食感で、層はありません。
「それってパイじゃないのでは?」と言いたくなりますが、海外で呼ばれる“パイ”は、
- フィリング(具材)を生地で包む
- または生地で覆って焼く料理
というかなり広い定義なんです。
日本のパイは、パフペイストリー(折り込みパイ)というパイの中の一種類なのです。
どこの食べ物?

コーニッシュパスティは、イギリス南西端コーンウォール地方の郷土料理で、特に18〜19世紀の炭鉱労働者の食事として広まりました。
持ち運びしやすく、片手で食べられ、冷めても美味しいという点が働く人にとって理想的だったと言われています。
中身はなに?

伝統的なコーニッシュパスティの中身はとてもシンプルです。
- 牛肉
- じゃがいも
- 玉ねぎ
- スウェード(ルタバガ)
特徴的なのは、具材を生のまま包んで焼くこと。
オーブンの中で火が入り、素材の旨みがそのまま閉じ込められます。
セイボリーパイの中にはオーブンで焼く以外に揚げたタイプもありますが、コーニッシュパスティは基本的にオーブンで焼きます。
外側はしっかり焼き固まり、中は蒸し焼きのように火が入ることで、具材がジューシーに仕上がります。
エンパナーダとは違うの?

よく似た料理にアルゼンチンやメキシコのエンパナーダがあります。
見た目はそっくりですが、
- パスティ:イギリス・コーンウォール地方で独自に発展
- エンパナーダ:スペイン発祥とされ、その後中南米に広がった
と言われているそうです。
見た目が似ているエンパナーダとの違いを比べるとこのようになります。
| コーニッシュパスティ | エンパナーダ | |
|---|---|---|
| 発祥 | イギリス (コーンウォール) | スペイン→中南米へ広がる |
| 調理方法 | オーブンで焼く | 焼く・揚げる両方あり |
| 具材 | 生のまま包む | 調理済みを包むことが多い |
| 味付け | シンプル (塩・胡椒中心) | 国ごとに多様 (スパイス・甘い系も) |
| 食べ方 | 主食・しっかり食事 | 軽食・おやつ的な位置も多い |
| 生地 | 厚めでしっかり | 比較的バリエーション豊富 |
日本でもコーニッシュパスティは食べられる?

五反田にあるパブレストラン THE GRAFTON(ザ グラフトン)や、渋谷にあるThe British Shop(ザ ブリティッシュショップ)などで食べることができます。
The British Shop(ザ ブリティッシュショップ)では、店内のイートインで焼き立ても食べられますし、冷凍のコーニッシュパスティも販売しています。

家でコーニッシュパスティは作れる?

まだまだお店で見かけることが少ないコーニッシュパスティですが、家で再現することができます。
実際に作ってみると、工程はとてもシンプルで作りやすい料理でした。
材料

◆ショートクラストペイストリー
- 薄力粉:240g
- 強力粉:60g
- ラード:40g
- バター:120g
- 冷水:100ml程度
- 塩:小さじ1/2
◆具材
- じゃがいも:230g
- 牛肉:250g
- 玉ねぎ:150g
- 塩コショウ:しっかりめ
- 卵1個+牛乳少々
※今回はこの材料で、大きいものを2つ・小さめのものを1つ作りました
今回は本場に近づけるためにショートクラストペイストリーから作りましたが、より簡単に作りたい場合は市販のパイ生地を使用しても◎。
作り方
- ショートクラストペイストリーを作る
-

- フードプロセッサーに冷やしたバター、ラード、粉類を入れてパン粉状にする
- ボウルに移し、冷水を入れて混ぜる
- ある程度混ざったらひとまとめにして冷蔵庫で寝かせる
(粉っぽくても大丈夫) - 生地を伸ばして折りたたみ、滑らかな生地にする
- ショートクラストペイストリーを伸ばしてカットする
-

- 1つ分の生地を用意する
- 3mm程度の厚みに伸ばす
- 直径20cmくらいのお皿などを置く
- お皿に沿って生地をカットする
- 具材を包んで焼く
-

- 全ての具材を小さくカットする
- 生地の上にジャガイモを乗せ塩コショウをかける
(具材を乗せる前に米粉を少し敷いておく) - 牛肉を乗せ塩コショウをかけ、玉ねぎを乗せて塩コショウをかける
- 生地を半分に折りたたんでひねりながら閉じ、卵液を塗ってオーブンで焼く
(200℃で15分→180℃で30〜40分)
まとめると、
- 生地を丸くカットする
- 具材を乗せる
- 閉じて焼く
と、とてもシンプルです。

よりきれいに仕上げるポイントは、
- 具材を詰めすぎない
- 生地を閉じる時は空気を抜く
- しっかり閉じる
味付けは塩コショウだけですが、物足りなさはなくとても満足できる一品でした!
まとめ
コーニッシュパスティは、イギリスの歴史と実用性が詰まった伝統料理でした。
まだまだ買えるお店は少ないですが、日本で流行ってもおかしくないと思える味です。
近くに買えるお店がないという方は、ぜひ手作りしてみてください。
焼き立ての生地のサクサク感、中の具材のジューシーさは格別ですよ!
(やけどには十分注意してください)





