マスタークラスとは?
イギリスの人気番組『ブリティッシュ・ベイクオフ』には、コンテスト本編の後に放送される特別企画「マスタークラス」があります。


このマスタークラスでは、厳しい審査で知られるメアリー・ベリーとポール・ハリウッドが、コンテストで出題された課題のお菓子を自ら作りながら、その極意をわかりやすく解説してくれます。
今回は、そんなマスタークラスで紹介された3つのお菓子についてご紹介します。

ポールのクロスグリとリコリスのスイスロール

ストライプ模様が特徴的なこのスイスロールは、ポール考案のレシピ。
ジャムとクリームがたっぷり詰まった贅沢なスイーツです。
材料
ストライプ生地
- 無塩バター 70g
- 粉砂糖 70g
- 卵白 2個分
- 中力粉 80g
- リコリスエッセンス 小さじ1
- 食用色素(黒) 小さじ1
スポンジ生地
- 全卵 3個
- 上白糖 75g
- セルフライジングフラワー 75g
バタークリーム
- バター 75g
- 粉砂糖 225g
- 牛乳 少量
- リコリスエッセンス 小さじ1/2
仕上げ
- クロスグリのジャム 適量
- 上白糖 適量(型に敷く用)
作り方
- まずストライプ生地を作ります。バターと砂糖をハンドミキサーでよく混ぜ、卵白を加えてさらに混ぜます。
- 中力粉を加え、ゴムベラでしっかり混ぜ合わせます。
- リコリスエッセンスと黒い食用色素を加え、均一に混ぜます。
- 絞り袋(口金13mm)に入れ、バターを塗り、クッキングシートを敷いたスイスロールの型に斜線状に絞り出します。
- スポンジ生地を作ります。ボウルに全卵と上白糖を入れ、泡立て器で混ぜ、リボン状になるまで泡立てます。
- ふるったセルフライジングフラワーを加え、空気を潰さないように底からすくい上げるように混ぜます。
- 型に均一に流し入れ、180℃のオーブンで10分焼きます。
- 冷ます間にバタークリームを作ります。バターに粉砂糖と少量の牛乳、リコリスエッセンスを加えて混ぜます。
- 焼き上がったスポンジを、上白糖を振ったクッキングシートの上に裏返し、バタークリームを塗ります。
- その上にクロスグリのジャムを薄く塗ります。(「中身の入れ過ぎは禁物。巻くときにスポンジが割れてしまうから。模様のあるスポンジでは特に注意が必要」とのこと)
- 巻き始めに切り込みを入れてしっかり折り込み、渦巻き状に巻き上げます。
感想
メアリー「リコリスの風味がすごい。ケーキに使うという発想が新鮮ね。クロスグリのジャムともよく合う」
ポール「リコリスは好き嫌いが分かれる。でも自分が楽しめれば何を使ってもいいんだ」
メアリーのチェリーケーキ

黄金色のスポンジに、チェリーがたっぷり入った英国らしい伝統的なケーキです。
レモンアイシングとアーモンドの飾りが味と見た目のアクセントに。
材料
スポンジ
- ドレンチェリー 200g
- セルフライジングフラワー 225g
※一部はチェリーにまぶす - 無塩バター(常温) 175g
- 上白糖 175g
- アーモンド粉 50g
- レモンの皮(すりおろし) 適量
- 卵(Lサイズ) 3個
トッピング
- 粉砂糖 175g
- レモン汁 適量
- アーモンド 適量
- ドレンチェリー 5個(飾り用)
作り方
- ドレンチェリーを4分の1サイズに切り、水で洗ってよく水気を拭き取り、少量の小麦粉をまぶします。
- ボウルにバター、上白糖、アーモンド粉、レモンの皮、卵を入れ、スタンドミキサーでよく混ぜます。
- よく混ざった生地にチェリーを加えてさっくり混ぜ込みます。
- 23cmのリング型(バター塗布済み)に生地を入れ、表面を平らにならします。
- 160℃のオーブンで35分焼きます。
- 焼き上がったケーキを10分冷まし、網の上に取り出します。
- 粉砂糖にレモン汁を少しずつ加え、ケーキの側面に少し垂れる程度の硬さのアイシングを作ります。
- アーモンドをフライパンで軽く炒ります。
- 飾り用のドレンチェリーを8分の1に刻みます。
- ケーキにアイシングを塗り、炒ったアーモンドとチェリーを飾ります。
感想
メアリー「リング状だと崩れにくいからとても切りやすい。チェリーが均等でしょ?」
ポール「レモンの風味がいい、アイシングとチェリーがまたよく合う。紅茶を飲みつつケーキを食べるとすべてが調和する、とても美味しい」
メアリーのコーヒーとクルミのミニケーキ

コーヒー風味のしっとりしたスポンジに、バタークリームとクルミをまとわせた小さな逸品です。
材料
スポンジ
- マスコバド糖 150g
- バター 150g
- 全卵 3個
- セルフライジングフラワー 150g
- ベイキングパウダー 小さじ1
- コーヒーエッセンス 大さじ1(またはインスタントコーヒー小さじ1をお湯で溶かしたもの)
- クルミ 75g
バタークリーム
- バター(室温) 150g
- 粉砂糖 450g
- コーヒーエッセンス 大さじ1
- 牛乳 大さじ2
仕上げ
- 刻んだクルミ 200g
- コーヒー豆 適量(飾り用)
作り方
- マスコバド糖、バター、全卵、セルフライジングフラワー、ベイキングパウダー、コーヒーエッセンスをボウルに入れ、スタンドミキサーで混ぜます。
- 生地が薄いコーヒー色になったらクルミを加えて混ぜます。
- 小型のセルクル(側面にシートを敷いたもの)に絞り袋を使って生地を半分ほど入れます。
- 170℃のオーブンで12分焼きます。
- 焼き上がったケーキを型から外し、盛り上がった部分を切って高さを揃え、真ん中で半分に切ります。
- バタークリームを作ります。バターに粉砂糖、コーヒーエッセンス、牛乳を加えてミキサーで混ぜます。
- バタークリームの3分の1をスポンジの間に挟みます。
- ケーキの外側をバタークリームで覆います。
- 刻んだクルミをトレーに広げ、ケーキの側面にクルミをつけます。
- 残りのバタークリームを絞り袋に入れ、ケーキの上にローズ型に絞り、飾りにコーヒー豆を置きます。
感想
メアリー「縦に切るとクリームが入って2層になってる」
ポール「生地がしっとりしてておいしい、クルミとコーヒーの風味がいい、クリームの固さもいい、最高だ」
まとめ
今回は、第1週ケーキの回で登場したお菓子の作り方をまとめてみました。
チェリーケーキでメアリーは「アーモンド粉を加えると生地がしっとりしてチェリーが沈みにくくなる」、スイスロールでは「巻き始めに切り込みを入れしっかり折り込む。渦巻き状にするには最初が肝心」など、具体的なコツを学ぶことができました。
ご家庭でもぜひ挑戦してみてください!